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12月25日。午後8時。
頭を外してテーブルに置く。勿論自分の頭ではない。
先程まで着ぐるみアルバイトをしていたのだ。冬だというのに体は汗をかいてびっしょりだ。
着ぐるみを脱いでタオルで汗を拭く。この後休憩を終えてからケーキを売らなくてはならない。
クリスマスだというのにアルバイト、というのは少し悲しいが仕方がないことだ。
「す、すいません!」
外で風に当たっていると、男が走りクラックの前に現れた。
見たことがあるような髪。そうだ、確か隣のクラスの。
「・・・えーと?」
「ケーキ、売ってますよね」
午後7時から販売し始めた限定ケーキの話だろうか。
この店では毎週限定ケーキが販売されるのだ。クラックも提案していたが、今回始めて自作のケーキを販売することができた。
そのケーキを欲しいと言われるとやはり照れる。店の中を手招きしてケーキを見た。
ショーケースの中に残り二つ、限定ケーキが残っていた。
「・・・じゃあ、これ下さい・・・!」
「あ、はい・・・!」
焦り気味で返事をしたのは、彼自身約束をしていたからだ。
始めて作って売ったケーキ、必ず食べようと約束した。本当は取っておくはずだった。
だが着ぐるみの仕事が入り、フウカと話しているうちにこうなってしまったのだ。
「はいどうぞ」
「ありがとうございます・・・!」
彼はニッコリ笑い、また駆けて行った。
さあ、これからどうしようか。限定ケーキがないことぐらいすぐにバレてしまうだろう。
約束を破った、と怒られるんじゃないかと不安になり心拍数が上昇した。
「・・・ね、クラック君?」
中から聞こえた声に振り向くと、同じアルバイトの青年が真後ろに立っていた。
「なっ、なんスか?」
「さっきからドアのとこにいる子、クラック君の・・・」
ドアの向こうをみて心臓が跳びはねた。
そこにいたのは約束をした、リフの姿だった。
キョロキョロと辺りを見回している。着ぐるみを探しているのかもしれない。
「行ってあげたら?」
「あ、はい・・・」
エプロンをつけたままドアを開けてリフに手を振り合図した。
ゆっくりとした足どりでクラックの前にちょこんと立った。身長差は大体20センチ。
「クラックサン」
「はい?」
「見ましたヨ」
ドキリ、と心拍数が上がる。これでもかというほど上がる。
リフが怒るとどうなるか、それを一番よく知っているのはクラックだ。
だらだらと汗が流れる。冬だというのに、おかしい話だ。
「あーあの・・・ごめ」
「素敵でシた」
ぽかん、と口が開いたまま閉じようとしない。リフはそんな表情を見てムッとした。
「あそコで売ってなかっタら店の人トして男としてどウかしてましたヨ」
「そ、そうッスか」
「彼も喜んでいマしたし、ね?」
にこりと微笑む。クラックの心拍数は下がることを忘れたようだった。
抱きしめたい気持ちを堪え、リフを店内に招き入れる。
そこで待ってて、と言って厨房に入ろうとしたが、先程のアルバイト員がひょっこり顔を出した。
「あ、今日はもうあがれって」
「え?」
「疲れただろうし、ゆっくり休んでって」
ね、と笑いまた厨房へと引っ込んでいく。
リフも聞いていたようで、クラックの服の袖をくいっと引っ張った。
「今日最後の仕事、ショートケーキ二つ下サい」
「え、あ」
「返事」
「はい!」
急いでケーキ二つを箱に入れる。リフはそんな様子を眺め楽しんでいるようだ。
二人並んで街中を歩く。家に帰ったらまず、抱きしめたい。
だがその前に、と頬に触れる。べっとりとしていて気持ちが悪い。
「帰ったら風呂に入りたいッス」
「・・・何いってルんですか」
ぷいっとそっぽを向かれてしまう。何かすることがあっただろうかと思い出すが特に何もない。
風呂? そう考えてリフの考えていることがわかってしまう。
「・・・リフさん、可愛いッスね」
「バカ」
顔を合わせてはくれないようだ。
いますぐに抱きしめたい。そう思ったが懸命に我慢した。
心拍数はまだ、下がろうとはしないようだった。
・・・登場人物間違えた・・・(
書くつもりなかった子を登場させてしまったので、残り後三人でーす☆うはー・・・死亡・・・しないけどフラグ
しかしまぁうちの子全員男じゃねーか!wむさい!w
次はケーキを買った少年ですよ。・・・少年なのか?
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